政見、政治姿勢 バックナンバー.007


静岡県函南町職員措置請求書

請求の要旨

函南町 町長 芹澤伸行、同収入役 泉明寺邦彦の両名は平成15年10月23日、函南町の財政調整基金50,000,000円を用いて、藍沢証券株式会社を通し単価10,000円の不動産投資信託エフシーファンドレジット5,000口を購入した。この取引に当って収入役は藍沢証券株式会社に対し、契約手数料として約定額50,000,000円の3%、1,500,000円を財政調整基金から支払った。さらに、町長、収入役の両名は平成16年1月9日、同じく財政調整基金50,340,000円を用いて、藍沢証券株式会社を通し同じくエフシーファンドレジット5,000口を単価10,068円で購入した。この取引に当っても収入役は藍沢証券株式会社に対し契約手数料として約定額の3%、1,510,200円を財政調整基金から支払った。
この合計10,000口のエフシーファンドレジットは今なお、藍沢証券株式会社の保護預り口座に置かれたまま、清算されていない。


1.この2件の取引は、違法かつ不当な公金の運用、管理であると認められる。その根拠は下記の通りである。

1) 地方自治法第241条2項は「基金は、条例で定める特定の目的に応じ、および確実かつ効率的に運用しなければならない。」と規定している。また、「函南町財政調整基金の設置、管理及び処分に関する条例」3条1項は「基金に属する現金は、金融機関への預金その他最も確実かつ有利な方法により保管しなければならない。」と規定している。不動産投資信託エフシーファンドレジットは元本保証の無い金融商品であり、かかる商品への投資は元本割れによる損失の危険性を有し、上記の規定に違反している。

2) 町長、収入役は、県の市町村財政室から示された「市町村事務要覧」の解説文を根拠に、今年3月末まで町長が売買を繰り返した株式及びエフシーファンドレジットの公金による購入を違法でないと弁明している。だが、解説文は、“基金を企業に出資することを禁止する規定はない”、あるいは、“基金等の財産の維持、積立管理の一形態として出資により株券を保有することは差し支えないといえる。”と記しているに過ぎない。これを根拠とすることはエフシーファンドレジットを含む一連の金融商品購入を町長並びに収入役が“出資”だと主張していることになる。いっぽう、財政調整基金は地方自治法237条に定める財産の一つである。同条2項は、普通地方公共団体の財産は、条例または議会の議決による場合でなければ、これを出資の目的としてはならない、と規定しているが、町長、収入役は、財政調整基金によるエフシーファンドレジットの購入に当り、条例の制定、議会の議決いずれをも怠った。

3) 2件の取引で約定と同時に藍沢証券株式会社に支払われた合計3,012,000円の手数料は、予算措置の無いまま支出された。地方自治法第232条の4の(2)は予算の無い支出負担行為の支出を収入役に禁じている。また、地方自治法237条2は、財産である基金を支払い手段として用いる場合、条例あるいは議会の議決によらねばならないと規定しているが、町長、収入役はそれを無視した。


2.上記により、以下の措置を講ずるよう町長、収入役に勧告されたい。

1) 現在保有中のエフシーファンドレジット10,000口を直ちに売却、清算することを以って、損失の危険をはらむ、この違法かつ不当な公金の運用を是正すること。

2) 法を無視し、不当な運用、管理によって公金を損失の危険にさらした責任を認め、公表すること。

 請求者

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上記、地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。

平成16年9月30日

函南町監査委員様


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