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1)「三位一体の改革」と函南町財政への影響 |
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「三位一体の改革」とは国と地方の関係における財政の仕組みを変えるための改革です。具体的には、国の税収の中から「国庫負担金、補助金」、「地方交付税交付金」という名目で地方に分配してきたお金を削減し、その代わりに国税の一部を地方税に切り替えて直接地方が徴収できるようにする、というものです。これが函南町の財政にどのように影響するかを見るには、函南町の財政収入の中で「国庫負担金、補助金」と「地方交付税」がどれだけあり、財源として移譲される可能性のある税源がどれだけあるかを知らなければなりません。 |
2)国と地方の税収と歳出のアンバランス |
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ところで、函南町のことに入る前に、国と地方間の税源配分はどうなっているのか、また、それぞれの歳出はどうかということを基礎知識としてつかんでおきましょう。2003年度の予算で見ると、国と地方を合わせた税の総額は74.7兆円です。そのうち国税は41.8兆円で56%を占め、地方税は32.9兆円で44%です。いっぽう歳出ですが、国と地方の総額は138.3兆円で、そのうち国が52.1兆円(地方への分配分を除いた残り)の37.6%、地方が86.2兆円の62.4%となっています。歳出138.3兆円に対し税収は74.7兆円ですから63.6兆円の歳入不足になりますが、そのほとんどは国債及び地方債という借金で補っています。 |
3)「三位一体の改革」の前途は多難 |
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つまりは、地方の歳出のほうが国のそれよりずっと多いのに、国が税金の6割ほどを国税として徴収し、地方には4割ほどの税源しか与えて来なかったというのが、これまでのやり方でした。そして地方の財源不足を補ってきたのが国から地方に分配される「国庫負担金、補助金」であり、「地方交付税」というわけです。それ以外にも特定の税の一部を交付金として国が地方に分配していますが(たとえば消費税額の25%など)、分配額から言えば主なものは2003年の国家予算で12.3兆円の「国庫負担金、補助金」と18.1兆円の「地方交付税」です。政府は2004年から3年間で補助金を4兆円減らすというガイドラインを示しましたが、「三位一体の改革」は地方の仕事の量、あるいは歳出の規模に見合った財源を国から地方に移譲して行こうとする改革と言えます。ただし、補助金は中央政府が地方自治体をコントロールするための基盤として力を揮ってきたので、その削減には中央官僚の強い抵抗があり、また、自らの選挙区や特定の業界団体のために補助金を獲得することを、支持や力の源泉としてきた自民党国会議員の反対も大きく、この実現は容易でないと予想されます。 |
4)函南町の財政収入は確実に減少 |
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さて、函南町ですが、平成14年度の一般会計決算の歳入歳出総額は約118億円です。歳入のうち約49億円が町税、16億円が地方交付税、7.4億円が国庫負担金、補助金となっています。国庫補助負担金が多いのは一般会計よりも国民健康保険、老人保健、介護保険、下水道事業などの特別会計で、4会計を合わせるとその額は約18億円となっています。三位一体の改革」で「地方交付税」、「国庫補助負担金」は確実に減ります。しかし、地方に移譲する税金の中味がはっきりしない今の段階で歳入増をどの税源で計れるのかまったく見当がつきません。国に収める所得税を減らして住民税などの町税を増やす形での税源移譲なのか、地方消費税交付金などの分配率を上げるのか、分かりませんが、補助金や地方交付税の削減額よりは税収の増額がかなり低くなることは間違いないようです。これはどの自治体にも共通にもたらされる効果であり、そこに改革の狙いがあります。いずれにせよ、「三位一体の改革」によって函南町の財政収入は縮小の一途を辿る可能性が高いのです。 |
5)「三位一体の改革」がもたらす長期的効果―地方主権の日本 |
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もし、「三位一体の改革」が目標どおりに実現したらどんな結果が生まれるでしょう。地方が自前の財源で国から自立して住民に必要な行政サービスや事業を行えるようになれば、日本の政治風土はすっかり変わります。官僚機構も変わらざるを得ません。補助金が無くなれば長年続いてきた中央による地方の支配は影をひそめます。陳情政治も無用になります。官僚機構の縮小、国会議員の定数削減にもつながって行くはずです。そしてまた、地方の政治も変貌しなければなりません。権限と同時に責任も重くなる地方の為政者には、縮小した財政規模のなかで無駄の無い効率的な、真に住民の福祉の増進に役立つ事業や行政サービスに徹する自治体運営が求められます。役所の職員の質的向上も大きな課題になります。しかし、もっとも大切なのは住民の自治意識の向上です。望ましい首長や議員を選ばなかったことで住民にもどってくるつけの重さは、今よりもずっと増すことになるからです。そんな時代が何年か先にはやってくる可能性があることを、心にとめておきましょう。 |
6)「三位一体の改革」には他にも多くの側面が |
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「三位一体の改革」については他にも触れたいことが多々ありますが、あまりに長くなるのでこの辺にしておきます。いずれ補足的な説明を載せるかも知れません。 |