HOME
静岡県議会議員 千石貞幸
文字サイズの変更
標準文字サイズ
大きく
HOME
政見・所信
プロフィール
県政報告
ブログ
千石貞幸 2003年〜2007年4月までのホームページ
静岡県議会議員
千石貞幸のメールマガジン


購読をご希望の方はメールアドレスを登録して下さい。

読者登録規約
>> バックナンバー
powered by まぐまぐ
県政報告

12月10日に行った一般質問についての報告

1. 富士山静岡空港の開港と情報の透明性の確保について

2. 県立がんセンターの経営上の課題について

3. 有機農業推進のための取り組みについて

4. 鉄道駅のユニバーサル・デザイン化の促進について

image001

12月10日、私は県議会で一般質問をしました。

私がどんな質問をしたかは、以下に掲載する文章のとおりですが、しかし私は、実際には、まったく原稿を用いずに質問を行いましたので、ほとんどこのとおりの発言内容だったとは思いますが、100%同じではありません。

静岡県議会では質問も答弁も予め用意した原稿をそのまま読むことが慣行になっています。質問するほうも答弁するほうも視線はほとんど原稿に向かっていて、棒読みに近い読み方が一般的です。内容がどうあれ、聞く方はさっぱり面白くありません。議場内に活気も生まれません。そこで私は、少しでも活気づけになることを狙って原稿は使わずに、視線は常に議場の議員達に向けて話すことにしました。与えられた時間は25分でしたが、途中言いよどんだり、とちったりすることなく、話し終えました。ただ、話の勢いに乗って、すこし予定よりも多く言葉を費やしたために、再質問に残された時間が僅か1分50秒しかなくなったことが残念でした。

原稿なしの質問は、静岡県議会のなかにあまり例がないそうで、終わった後でいろいろな人から感想が寄せられました。若い議員には刺激になったと思いますし、その中に私に続く人が出てくることを願っています。まあ、こんなことを手始めに、議会が活発な議論の場になって行けばいいなと思っています。長くなるので、ここでは私の質問だけを載せることとし、知事及び関係部局長の答弁は追って報告します。

1. 富士山静岡空港の開港と情報の透明性の確保について

開港まで1年4ヶ月となった富士山静岡空港ですが、すでに就航を表明している全日空、日航、アシアナ航空の路線、便数、使用機材から開港時の利用者数を試算しますと、搭乗率65%で年間約48.5万人になります。また、就航は開港から6ヶ月ほど後になるようですが、鈴与のリージョナル便の路線、便数、使用機材から推定した利用者数は搭乗率65%で約20万です。これを加えると、今のところ開港から6ヵ月後に見込める利用者数は68.5万となりますが、これは県の需要予測138万の50%です。

知事によると、開港の一年数ヶ月も前に航空会社が就航表明をするのはきわめて異例であって、一般的に表明が行われるのは1年から半年前ぐらいということですので、これからさらに多くの路線、便数が確保されることを期待しますが、それにしても、激しい競争にさらされている地方空港の現状から見て、航空会社が就航に応じてくれるか否かは県が提供する支援策次第ということになろうかと思います。先週の代表質問に対する答弁の中で知事は、着陸料を国内線では正規料金の3分の2にする、国際線では3分の1とするという支援策のほかに、航空会社に対し乗務員のナイトステイの交通費や宿泊費の補助、空港ビル使用料の補助、さらには搭乗率補償などの支援策を挙げられ、また団体利用客の空港までの送迎バス運賃の補助にも言及されました。しかし、県の立てた需要予測138万人を達成するにはどんな支援も辞さない、いくら金をかけてもよい、というわけにはゆきません。それでは負担を担う多くの県民の理解が得られません。きちんとした歯止め、あるいは限度が必要です。
そこで、着陸料の減免のように本来期待できる収入が減少する支援、ナイトステイ補助のような支出を伴う支援、それらをひっくるめてどのぐらいの財政負担、県民負担を目安にされているのか、伺います。

また合わせて、富士山静岡空港を拠点としてリージョナル航空事業に進出する鈴与に対しては、特別の支援策を視野に入れていらっしゃるかどうか、伺います。

次にターミナルビルのことですが、県が設置、管理する第3種空港の場合、その建設、運営に当たる会社は県を主たる出資者とする第3セクターがほとんどです。すなわち空港ビルの経営についても、主として県が責任を負うということです。しかし、富士山静岡空港の場合、ターミナルビルの建設、運営に当たる富士山静岡空港株式会社は民間資本100%の会社であり、県は出資していません。と言うことは、原理的に県はこの会社の経営上の問題にはまったく責任がないと理解しますが、その理解でよいかどうか、伺います。

いっぽう、ターミナルビルの設計に当たって、県はビルの規模や内容を利用者数138万に見合ったものにするよう要請したと聞きましたが、仮に実際の需要が予測を大きく下回り、それが原因でターミナルビルの経営が赤字になった場合でも、県はそれに対してなんら責任を問われることはないと了解してよいかどうか、その点も確認願います。

さて、富士山静岡空港の必要性については、今でもそれを否定し、疑問視する県民が数多くいることは知事ならびに当局の皆さんもよく認識され、実感されていることと推察しますが、そういう県民も、空港が利益を上げ少しでも県の財政を潤すことになれば見方を変えるでしょうし、あるいは、空港事業そのものは赤字であっても、空港があることによって生み出される価値があり、それが県民全体の利益につながる結果をもたらすことが実証的に、説得力を持って説明できれば、批判論も鳴りをひそめるかも知れません。そのためには、空港事業に関わる収支の全体像を県民に分かりやすい形で公開して行くことが必要です。空港を空港として機能させるための全体的なコスト、単に空港施設の維持管理に必要なコストだけではなく、各種の支援策、さらには利用促進策、そして空港があることによってその関連の業務に従事する県の職員の人件費も含めたトータルのコストを示し、一方、着陸料などの収入はどれだけで、収支バランスはどうなるか、それを県民の前に明らかにしてゆかねばなりません。それが空港事業に対する県民の正当な評価を基礎づけることになります。それを示すことが県の県民に対する基本的な責務であると思います。

そこで、そのための一つの手段として、空港事業会計を一般会計から独立させて特別会計とする、あるいは地方公営企業法の定める会計基準に則った会計処理を行い、収支の実態を透明化することを、提案いたしたいと思いますが、これに関し知事のご所見を伺います。

[再質問]
空港問題について議論する時に私たちが忘れてはならないことがあります。それは県民の誰しもが空港を利用する、あるいは利用できるわけではないということです。

飛行機を使って沖縄や北海道に行ける人はある程度以上の所得があって、家計にゆとりのある人に限られます。高齢の方、障害を持った方、病弱な方も利用から遠ざけられています。そして地域的に羽田空港や中部国際空港の方が利便性が高く、静岡空港を使いそうにない県東部、西部の方々がいます。しかし、そういう県民の方々も空港建設やその維持管理に投じられる財源を負担しています。負担はしても空港事業から利益を受けられない県民の方が多いのではないかと思います。そうであってみれば、空港は県民のための社会インフラだとか、県民の利便性のためだとか、公共性とか言わない方がいい、そう思います。負担はしても受益のない県民が多いからこそ、その人々のためにも、空港事業会計はその全体が透明な形で処理され、明らかにされねばなりません。これについて知事のご答弁をお願いします。

2. 県立がんセンターの経営上の課題について

県立がんセンターは開所から5年を過ぎ、今では日本有数の癌治療センターとして高い評価を得ています。患者数も年々増え、平成18年度は入院患者数166,531人、外来患者数201,201人に達しました。前年に比べそれぞれ7%ほどの伸びです。にもかかわらず、現在の利用ベッド数は557床で、全床の615床に対し、58床の未達です。なぜ残りの58床を埋められないのか、それに必要な数の看護師 が確保できないからだと、当局は申しております。

がんセンターは、他のがん医療機関では提供できない高度先進技術を用いてひとりでも多くの県民を癌から救うことを目的として設立されました。そのために総額600億円ほどの巨額な投資がなされました。しかも、それは615床をベースに行われています。58床が未利用であるということは、とりも直さず、それに相応する分の投資が無駄になっていること、そして、治療できるはずだった癌患者の治療ができていないということを意味します。すなわち、がんセンター設立の目的が達成されていない、ということになります。

全床開棟の障害が主として看護師不足にあるとすれば、何としても看護師の採用、確保に努めなければなりません。県内あるいは静岡県東部での採用がむつかしく、全国各地に募集の網を広げ、東京や名古屋にも試験会場を設けて全体の40%は県外から採用していると聞いていますが、単に採用試験の場所を県外に広げるだけでなく、リクルートのネットワークを全国の看護学校に広げるべきです。そこで私の提案ですが、がんセンターに専門のリクルーターを置き、その人ができるだけ頻繁に全国の看護学校を訪れ、教師、職員、学生に静岡県立がんセンターのPRを行い、また確固とした人間関係を築いて毎年一定数の看護学校卒業生を採用できる道筋をつけるべきです。そのためには年間1,000万円を超える費用がかかるかもしれませんが、全床開棟による収益の改善効果で十分元が取れるはずです。この私の提案つき、当局のご所見を伺います。

がんセンターの看護師採用、確保の障害として今ひとつ、低い給与水準があるかもしれません。私の知り合いの看護学校の学生に聞いたのですが、がんセンターの初任給は静岡県東部の病院の中でも安く、そのためがんセンターを就職先に選ばない学生が少なくないとのことです。見せられたいくつかの病院の初任給を比較しますと、がんセンターの給与は2番目に安く、もっとも高いのに比べると7万円の差があります。もし、給与水準の低さが看護師の採用や確保の障害になっているとすれば、その面における対策も考えねばなりません。しかし、がんセンターの職員は公務員であり、その給与は基本的に公務員給与の基準に準ずるため、それを無視してがんセンターが自由に変えられるものではないとすれば、がんセンター単独で、一般型、非公務員型の地方独立行政法人化することも一つの方法です。それによって、採用に有利な処遇制度が採れ、必要な数の看護師が確保できるなら検討に値すると思いますが、これにつき当局のご所見を伺います。

ところで、がんセンターは地方公営企業法に定める地方公営企業であり、原則的には自らの事業収入ですべての経費を賄う独立採算制をとらねばなりません。しかし現実には、平成18年度について言うと、59億円が一般会計から繰り入れられています。これはがんセンターの経営に必要な資金の30%に当たります。なぜこんなことが可能かと言いますと、地方公営企業法17条の2第1項第2号に、「その企業の性質上、能率的な経営を行っても、その事業の収入だけでは賄えない費用があることが客観的に判断できる場合には、他会計からの補助あるいは負担を認める」、という例外規定があるからです。病院の中には独立採算で利益を上げているところもあるのに、同じく病院であるがんセンターがなぜ、いくら能率的な経営を行っても、事業収入だけでは賄えない費用があるのか、がんセンターが持っている例外的な公営企業としての性質とは何か、それをご説明願います。

次のページ

001002003004


HOME政見・所見プロフィール県政報告ブログ